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7月23日の「気まぐれ空模様」 ~ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団~

チケットが発売されたころというのは、まだ、さわやかな風が吹いていたような気がする5月のこと。まさか、2カ月後、こんな想定外の暑さに日本列島が包まれるとは思いもしなかった、それも、西日本豪雨の爪痕がくっきり残った状況下で!◆というわけで、命に危険が及ぶ連日の猛暑で熱中症に対する注意喚起がニュース等でも繰り返される中、日曜日の昼下がり、出かけてきました神辺文化会館まで。◆目当ては<ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団>。入場料金がお手頃だったせいか、全席自由席。同行するはずだったアッシー役の友人が、この日マツダスタジアムで開催される広島・巨人戦のチケットを懸賞で手に入れたとかで夕刻の新幹線で球場に駆け付けることになり、結局、それぞれの車で会場に向かう。◆超方向音痴の私は2時30分の開場に間に合わせるべく、1時間以上前からハンドルを握る。郊外とはいえ同じ市内なのに涙ぐましい。エアコンを効かせても、真夏の太陽の日差しが目を射るようだ。演奏に耳を傾ける気持ちが萎える。通常より念を入れたメイクが暑さで溶ける。◆予定外のコースを走ったようだけれど、何となくまともに目的地に着いた。早い。30分以上も余裕がある。会場から少し離れた臨時駐車場も覚悟していたけれど、日傘も要らない位置に1台の空き。ラッキー! さて、時間つぶしに隣接の図書館で少し涼むかと思いつつも取り敢えず館内の様子を窺うと、既に開場を待つ列ができている。◆あ、そうか、自由席だった。どうせ、友人は開演に滑り込み。そういう人なのだ。仕方ない。と、結局、30分も前から最後尾に並ぶ。◆暑い。とにかく、暑い。前後左右、数センチばかりの空間を挟んで人に囲まれていると暑苦しいこと、窮屈なこと、この上ない。気まぐれに持参した扇子が役に立つとは思わなかった。あおぐと熱量を消費するのでこれまた暑い。◆周囲の会話に耳を傾けたら「暑いから涼しげな素麺にしようと思っても、麺を茹でるのを想像しただけで暑い」とか、そんな話題ばかりで聞いていると余計に暑くなる。◆開場時間が近づくころには、館内に入りきれないほどの長蛇の列。800人余り収容できるホールが、ほどほどに埋まりそう。小規模のクラシック演奏にはいいのかも。30分も並んだ甲斐があって、本来ならS席であろう好位置に座席を二人分確保。エアコンがよく効いて、今度は扇子に代わってストールが役立ちそう。◆演奏会は盛況でした。久しぶりに、一流奏者たちが奏でる流麗な生の音色を堪能しました。曲目は馴染みのあるモーツァルトアイネ・クライネ・ナハトムジーク>に始まって、アルゼンチンタンゴピアソラブエノスアイレスの四季>の中から<冬>と<春>。実は、ピアソラはあまり好みではないのだけれど、この演奏はよかった。◆早々に会場を後にして、帰途につく。午後5時を回っても、太陽の勢いは衰えを見せない。さて、道はどっちだ? 適当に前の車についていったら、見たこともないような住宅街。瞬く間に東西南北五里霧中の見知らぬ世界に迷い込むも、はったりと山勘で突き進み、わけのわからない道を通り抜けながらも、何とか、いつか来た道にたどり着き、無事、車のエンジンを切ったころには、あんなに感動的だった演奏の余韻も、すっかり消え去っていたのでした、うだるような暑さのせいで。

<プログラム>

  1. ♪モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調 K.525
  2. ♪ロッシーニ:弦楽のためのソナタ 第6番 ニ長調~第3楽章「テンペスタ」
  3. ♪チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
  4. ♪サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28
  5. ♪チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48
  6. ♪ピアソラ:ブエノスアイレスの冬
  7. ♪ピアソラ:ブエノスアイレスの春

<ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団>

  • ルイス・フェリペ・コエーリョ(第1ヴァイオリン)
  • ロマーノ・トマシーニ(第2ヴァイオリン)
  • ヴォルフガング・ターリツ(ヴィオラ)
  • タチアナ・ヴァシリエヴァ(チェロ)
  • ヤーヌシュ・ヴィジク(コントラバス)