5月14日の「気まぐれ空模様」 ~春のテレビドラマ考4~

大相撲5月場所(夏場所)が始まった。力士の暴力問題とか、相撲協会の権力闘争とか、救命処置のため土俵に上がった女性への対応とか、何かと物議をかもすことが多かった相撲界だけれど、結局、前売り券は販売開始日に全15日分が完売だそうで。◆昨年、相撲界に19年ぶりに誕生した日本出身横綱<稀勢の里>は、直前になって7場所連続の休場が決定したというのにね。それにしても外国人力士の多いこと。力士総数の中で占める割合は大したことなくても、幕内になるとその数は圧倒的に増える。そして、彼らは格段に強い。◆エストニア出身の元力士<把瑠都>もそうだった。最高位が大関。彼は強いだけではなく、かなりの美形。一説には、角界のディカプリオだとか。実は、私もそう思う。そのディカプリオ~把瑠都が、祖国で国会議員になるため帰国してしまった。◆把瑠都としてTwitterに最後に記されたのは「マイク・フラナガン は Canadaへ  把瑠都 は Estoniaへ  みなさん See You Again」彼の帰国を知って、心にぽっかり、思いがけないことに何ともいえない寂寥感。何しろ、連休中、NHKの地上波で再放送された<弟の夫>を観たばかり。それくらい把瑠都が演じたマイク・フラナガンのインパクトが強かった。◆離婚後、小学生の娘<夏菜>を男手一つで育てているシングルファーザー<弥一/演・佐藤隆太>。10代のころ、ゲイであることの告白がきっかけで、次第に疎遠になっていった彼の双子の弟<涼二/演・佐藤隆太>が移住先のカナダで亡くなった。その涼二の結婚相手だった<マイク/演・把瑠都>が、カナダから弥一を訪ねてくるのだが~、父に双子の弟がいたこと、叔父が外国人男性と結婚していたこと、娘の夏菜は突然現れた義理の叔父マイクに興味津々。不思議な同居生活が始まるのだが・・・◆とにかく、元大関の把瑠都というキャスティングが大成功。LGBT/レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーという深刻になりがちな重いテーマを扱ったドラマだけれど、明るくてどこか爽快感さえ漂っている。でも、決して、軽薄ではない。◆生真面目な性格の<弥一>が抱え込んでいる苦悩、心の傷、弟に対する愛情と悔恨、葛藤、そしてわだかまり。弟の夫マイクと出会ったことで少しずつ変化していく様子が見事に描かれていた。自分の立場を置き換えてみると、何かと考えさせられるドラマだった。◆同じゲイを扱ったドラマでも、こちらは思いっきり喜劇。それでも、どことなく憐憫の情を覚えるような? テレビ朝日の土曜ナイトドラマ<おっさんずラブ>。◆仕事の要領はイマイチ、お人好しだけれど女好きでモテない主人公<春田創一/演・田中圭>、ヒロインはなんと春田の上司<黒澤武蔵/演・吉田鋼太郎>だとは。理想の上司で20年連れ添った愛妻を持つ黒澤が、秘めた乙女心を春田の前でさらけ出す。切ない表情も滑稽でしかない。春田が女性なら紛れもない思いっきりセクハラなんだけれど!◆春田と同居することになるのが、イケメンで出来る社員の後輩<牧凌太/演・林遣都>。なんと、春田は牧からも愛の告白をされることに。同じ部署には牧の元カレの存在も。ゲイの比率高すぎ! 一応、ピュアな男たちの新感覚ラブストーリーということらしい。思いっきり都合のいい設定だけれど、脱力して観るなら楽しめる。◆同じ素材を扱いながら、あまりにも印象の異なる2つの作品。いずれにしても、自分自身の中にある先入観やら偏見というものについて問いかけてくる。さて、相撲界に増える外国出身力士。この時勢の中で相撲協会は、どこまで日本の伝統を主張できるのでしょうね。<つづく>

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